2007年3月20日火曜日

The Universe から an universe へ


宇宙のランドスケープに寄せて

世界は大亀の背中から球状になり、
その中心は地球から太陽に移り、
そして太陽は銀河系の片隅を周回し、
ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールドに見られるような銀河は
全天にあまねく広がっている。

思えば人間のコスモロジーは、特別だったものがごく普通の
ものになる繰り返しだ。
(どことなく子供が成長によって客観視を獲得してゆくのに
似ている)
この宇宙とて、無数にうごめく多様な宇宙の中で、
取るに足らないひとつの平凡な宇宙であったとしても、
何の不思議もない。

これは既に人間原理を超えて、対立していた宇宙原理との
止揚の一形態ではないのだろうか。
非立証性の命題は科学の範疇を逸脱するか否かはさておき、
そんな領域までやってきた人間の力が頼もしいし、
虚空を眺めて今も産み落とされつつある、へんてこで
名も無い宇宙が有ると想像するのもまた楽しい。


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